隣地が共有名義のとき、境界立会いは全員必要?
売買・相続・建築前の準備で避けて通れないのが「境界の確認(境界立会い)」です。では、隣の土地が共有名義だったら、共有者“全員”に来てもらわないといけないのでしょうか?本記事は一般の方向けに、判断の目安と実務の流れをやさしくまとめました。

結論(先に知りたい方向け)
- 原則:共有名義の隣地は、共有者全員の協力(立会い・署名)が望ましいです。
- 例外:その共有地に「管理者」がきちんと定められていれば、管理者の立会い・確認で足りる場合があります。
- ただし、筆界(ひっかい)は当事者の合意で動くものではありません。立会いは「境界の事実確認と記録」を行う手続きです。
まずは基礎:筆界と境界立会いの目的
境界立会いは、隣接地主どうしが集まって「線を決める会議」ではありません。目的は次の二つです。
- 筆界(公法上の境界)の事実確認:過去の資料、現地の境界標、測量結果などを照合します。
- 確認した内容の記録化:境界確認書に署名・押印し、後日のトラブルを防ぎます。
共有地とは?管理者がいる場合・いない場合
共有地は、複数人が持分を持って一つの土地を所有している状態です。共有地には次の二種類があります。
- 管理者がいる共有地:規約や合意で「管理者」を定めているケース。
→ 管理者が対外的な手続きを代表できるため、管理者の立会いで進められることがあります。 - 管理者がいない共有地:
→ 共有者全員の協力(立会い または 書面同意・委任)が必要になるのが一般的です。
誰の参加・同意が必要になる?ケース別
① 隣地が単独名義
所有者本人(または委任を受けた代理人)の立会い・署名が基本です。
② 隣地が共有名義(管理者あり)
管理者の立会い・署名で進められる場合があります。管理者を証する資料(規約・議事録・委任状など)を確認しましょう。
③ 隣地が共有名義(管理者なし)
- 原則、共有者全員分の立会いが必要です。
④ 相続が絡む(相続人が多数)
- 被相続人名義のままの隣地は、相続人全員の協力が必要になるのが一般的です。
- 相続関係説明図や代表者選任(委任)を併用し、無理なく集める段取りを組むケースもあります。
同意が集まらない・立会いが難しいときの対処
- 事前説明の徹底:案内文に目的・日時・所要時間・持ち物・連絡先を明記。
- 代替手段:委任状/オンライン面談/郵送での同意書回収。
- 客観資料の充実:古い測量図、地積測量図、公図、確かな境界標、写真、近隣の聞き取り記録など。
- 記録の残し方:参加できなかった共有者の対応履歴(連絡・説明・回答)をメモ化。
当日の流れと持ち物の目安
- 事前案内:1~2週間前に日時と集合場所を通知。
- 現地確認:境界標や過去資料の位置を確認、測量機器で位置をチェック。
- 説明・質疑:筆界の考え方、確認結果を説明。
- 署名・押印:境界確認書に署名押印。身分確認を行うことも。
よくある誤解と正しい理解
- 誤解:「立会い=境界を話し合いで決めること」
正解:筆界は法律上の境界で、合意で動かすものではありません。立会いは事実確認と記録です。 - 誤解:「一人でも欠けたら何もできない」
正解:管理者制度や委任・書面同意の活用、客観資料の整備などで進められる場合があります。
相談のベストタイミング
- 不動産の売買予定があるとき
- 建築・解体・擁壁工事の前
- 相続手続きに入る前後
- 境界標が破損・亡失している/位置が曖昧
早めの相談が、期間・費用・ご近所対応の負担をぐっと下げます。
ご相談・対応エリア
タケキヨ測量登記事務所は境界確定/表題・滅失登記/地積更正・地目変更/現況・確定測量などの業務を対応している千葉県船橋市の土地家屋調査士事務所です。相続や売買、建築前の境界の不明確さや不動産登記でお困りならご相談ください。
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※本記事は一般的な解説です。個別案件は前提条件により結論が異なります。実務判断は専門家にご相談ください。
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