建物未登記のリスクと表題登記の進め方｜新築後すぐにやるべき手続き

新築後に必要な「建物表題登記」。未登記のまま放置すると、売買・相続・融資などで想定外のブレーキになります。

本稿では、未登記のリスク／申請期限と過料、そして安全・最短で進める手順を解説します。

建物が未登記のままの主なリスク

• 売買・名義変更が止まる：購入側の登記（所有権移転登記）ができず、引渡しや決済に支障。
• 相続手続で揉めやすい：資産把握が不完全になり、遺産分割が遅延。
• 住宅ローン・融資が通らない：担保設定の前提となる建物の登記情報がないため。
• 火災保険・地震保険の対応が複雑化：事故時の立証や手続が煩雑になることがあります。
• 固定資産税等の不整合：課税・評価の調整や遡及の可能性が生じることがあります。
• 将来の増改築や売却時に追加コスト：未登記分の登記に測量・図面作成が必要。

申請期限と過料について

新築した建物の表題登記は「原則、完成から1か月以内」に申請が必要とされています。

正当な理由なく怠ると、過料（行政上の金銭的制裁）の対象となり得ます。

売買・融資・相続の節目で未登記が問題化するのが実態です。

放置せず、早めに整えるのが安全です。

表題登記の進め方（流れ）

1. ヒアリング・資料確認：所在地・構造・床面積・新築日、建築確認の有無などを確認。
2. 現地調査・測量：敷地形状・建物形状・付属建物などを計測・調査。
3. 図面作成：建物図面と各階平面図を作成。
4. 申請書類の整備：申請書・委任状・資格者代理人による調査報告書などを作成。
5. 法務局へ申請：窓口またはオンライン申請。補正があれば速やかに対応。
6. 登記完了：家屋番号が付与され、建物の物理的状況が公に証明されます。続けて司法書士が所有権保存登記を行うのが一般的です。

※当事務所では、必要に応じて司法書士・建築士・不動産会社とも連携し、ワンストップで段取りを組みます。

必要書類チェックリスト

• 土地の登記事項証明書（写し可）・公図
• 建築確認通知書・検査済証（ある場合）
• 新築年月日が分かる資料（引渡書類・請負契約書・引渡証明など）
• 建築図面（配置図・平面図・立面図などがあればスムーズ）
• 申請人（所有者）の本人確認書類、認印
• 固定資産税の課税明細等
• 代理申請の場合の委任状

※案件によって追加資料が必要になる場合があります。不足していてもご相談ください。代替資料の案内や取得代行を行います。

費用と期間の目安

• 期間：現地調査から登記完了まで3〜4週間程度（規模・形状・補正の有無で増減）。
• 費用：建物表題登記の報酬8万〜15万円＋実費（法務局手数料など数千円〜）が目安。
  ※表題登記自体に登録免許税はかかりません（続く所有権保存登記は別途）。

※平屋/総二階/複雑形状、付属建物の有無、敷地状況（高低差・私道接道）等で変動します。現地確認後に正式お見積りをお出しします。

よくあるケース別の対処

1）新築後しばらく未登記だった

新築日を確認できる資料、所有権の証明できる資料の有無がポイント。

2）増築している／車庫・物置がある

まずは現況を調査し、表題登記または表題部変更登記が適切かを判定します。

3）登記内容と現況が違う

床面積・構造・附属建物の相違は、表題部の更正／変更登記で整合させます。売却・融資前に是正が安全です。

4）既に解体してしまった

建物滅失登記や証明書の整備をおこないます。

よくある質問

まずは無料相談へ

「どの手続きが必要？」「費用と期間は？」——状況を伺い、最短の段取りをご提案します。

ご相談・対応エリア

タケキヨ測量登記事務所は境界確定／表題・滅失登記／地積更正・地目変更／現況・確定測量などの業務を対応している千葉県船橋市の土地家屋調査士事務所です。相続や売買、建築前の境界の不明確さや不動産登記でお困りならご相談ください。

千葉県：船橋・市川・習志野・鎌ヶ谷・白井・八千代・千葉・松戸・柏・我孫子 ほか

※本記事は一般的な解説です。個別案件では最適な手続きが異なります。必ず専門家へご相談ください。

※本記事は一般の方向けの情報提供です。専門用語の簡略化等により、厳密な法的記載・表現と異なる場合があります。

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